
■パーキンソン病とは
パーキンソン病は、脳の神経細胞の働きが低下することで、手足のふるえ(振戦)や筋肉のこわばり、動作が遅くなるなどの症状があらわれる病気です。高齢の方に多く、進行すると歩行や日常生活が不自由になることがあります。
以下はパーキンソン病によくみられる症状です。
- 振戦(ふるえ)
- 無動(動きが遅い、少ない、小さい)
- 筋強剛(筋肉のこわばり)
- 姿勢反射障害(バランスが悪く転倒しやすい)
この他にも、
- 自律神経症状:便秘、頻尿、発汗異常、起立性低血圧など.
- 精神・認知症状:うつ症状、意欲低下、認知症など.
- 睡眠障害:不眠、レム睡眠行動異常症など.
- 感覚障害:嗅覚低下、痛み、しびれなど.
などの症状をともなうことがあります。
■パーキンソン病に対する訪問マッサージの施術について
パーキンソン病の患者様は、筋肉のこわばり(筋強剛)や動作の遅れ、姿勢のバランスの崩れなどにより、日常生活にさまざまな支障が出てきます。訪問マッサージでは、こうした症状をやわらげ、少しでも自分らしく動けるようになることを目指して施術を行います。
【主な施術内容】
- 筋肉の緊張をやわらげるマッサージ
ふくらはぎや太もも、背中など、こわばりが強く出やすい部位を中心に、血行を促進し、動きやすくするためのマッサージを行います。 - 関節の可動域を広げる運動療法
固まりがちな関節(肩・股関節・膝・足首など)をゆっくり動かし、無理のない範囲で柔軟性を高めます。これにより、転倒予防や歩行改善にもつながります。 - 姿勢の改善サポート
前かがみになりがちな姿勢を意識して整え、座位や立位での安定感を高める施術も取り入れます。 - 呼吸や嚥下を助けるアプローチ(必要に応じて)
胸まわりの筋肉をほぐすことで、呼吸をしやすくしたり、誤嚥予防のための首や顎まわりのケアを行う場合もあります。
■実際の症例
神戸市東灘区 M様(70代・女性)
「体が軽くなり、歩くのが怖くなくなりました」
パーキンソン病の影響で足が重く、転ぶのが怖くて外に出るのもおっくうになっていました。週に2回、先生が来てくださるようになってから、体のこわばりがやわらぎ、歩くときの足の運びがスムーズになった気がします。
施術中も優しく声をかけてくださり、安心して受けられます。家の中で動くことが楽になり、表情も明るくなったと家族にも言われました。(ご本人談)
